大きな会場で小さな腕章を大勢の人にひと目で認識してもうためには、それ相応のデザインの工夫が必要です。目的の効果を十分発揮できるデザインを考案するときに、悩ましいのが色の組み合わせです。会社や組織のロゴマークをより際立たせることや、伝えたいテキストを見やすくするためにはどのような工夫が必要になるのでしょうか? また、腕章の種類によってもデザインの考え方は変わってきます。特に刺繍腕章を作成する場合は、糸と生地の組み合わせによって風合いや見栄えが違ってくるので、十分に配慮して製作しなくてはいけません。持っているイメージに近い腕章に仕上げるために、デザイナーと刺繍の腕利き職人がオススメの組み合わせをご説明します。

 

目的をもとに生地のベースカラーをチョイス

腕章デザインを考えるにあたり、まずは、どのような目的でどのような場所、シーンで使用するのかを確認する必要があります。腕章は瞬時に何を言わんとしているかを認識してもらうことで、その効果を最大限に発揮できます。利用目的を再確認しましょう。

腕章作成の目的例

①応援団
②生徒会
③学校行事
④社内活動
⑤スーツに装着
⑥目立つ色の腕章作成
⑦人気のカラーを使った腕章が欲しい

生地の種類と色

フェルト生地:全11色
ホワイト・イエロー・ヤマブキゴールド・オレンジ・レッド・グリーン・ダークグリーン・ロイヤルブルー・ネイビーブルー・ブラック・ワイン

 

綿生地:全10色
ホワイト・イエロー・ヤマブキゴールド・オレンジ・レッド・グリーン・ダークグリーン・ロイヤルブルー・ネイビーブルー・ブラック
※ ワインなし

目的別生地の選び方

①応援団

学ランなどの応援団の衣装で映えるように金字を選ばれる場合が多いので、生地は、学ランに馴染みなおかつ文字を引き立たせるブラックやネイビーブルーの注文をいただくケースが多くあります。

②生徒会

金字が人気です。金を浮き立たせられるよう、シックな色調、特にブラックやネイビーブルーの生地を選択される方が多数です。

③学校行事

定番色である黒のほか、学校カラーに近い色を選択されることが多くあります。運動会で使用される場合は、レッド・ロイヤルブルー・イエローなどを利用するケースが多いです。

④社内行事

腕章自体を目立たせることを目的にしている場合は、イエローが好まれます。そのほか社内行事ということで、コーポレートカラーを連想できるカラーを選択するケースも多くあります。

⑤スーツに装着。

スーツに装着することを念頭において検討する場合、定番色のブラックや、よりシックでおしゃれな印象を醸し出すネイビーブルーやフェルト生地のワインをお勧めします。

⑥目立つ色の腕章作成

より目立つ腕章を作成するためには、洋服や会場の雰囲気を知る必要がありますが、どのような条件下でも比較的目に付きやすい生地色となると、イエロー・ヤマブキゴールド・オレンジ・レッドなどの暖色系がおすすめです。

⑦人気カラーを使った腕章が欲しい

人気があり比較的注文が多いのは、いろいろな洋服に合わせやすく、なおかつシックな印象をもつカラーです。なかでもネイビーブルーが一番人気で、続いてブラック、ワインの順で注文をいただいています。

 

生地のカラーに合せた色の組み合わせを考える

生地の素材とベースカラーが決まったら、糸色やフォントを検討し、より具体的なデザインを考案していきます。まずはベースカラーに合う色の組み合わせを検討しましょう。

糸色

ホワイト・イエロー・ヤマブキゴールド・オレンジ・レッド・ワイン・グリーン
ダークグリーン・ロイヤルブルー・ネイビーブルー・ブラック・金・銀

生地の色と糸色の組み合わせ例

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見た目重視の方にデザイナーからのおすすめの色の組み合わせ

①ベース:ネイビーブルー×文字色:ヤマブキゴールド
 ベース:オレンジ×文字色:ロイヤル

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☆おすすめポイント
・色の明るさと鮮やかさが異なる2色を使うことで、コントラストが生まれ両色ともに際立つ配色になります。ラインを入る場合は、両色を中和する色としてシルバーやホワイトを入れるとさらに全体にまとまりができるでしょう。
※シルバーは刺繍ラインのみ対応です。
・おしゃれな色合いをお求めの方におすすめです。
・文字を目立たせたい場合はネイビーブルー×ヤマブキゴールド、腕章をつけていることを目立たせたい場合はオレンジ×ロイヤルブルーがおすすめです。

 

②ベース:ブラック・ネイビーブルー×文字色:金

※実際の金色は光沢のあるものです。
☆おすすめポイント
・ベースを暗めの色にすることで金色がより際立ち、文字がはっきりと見えます。
・かっこいい色合いをお求めの方におすすめです。
・応援団や生徒会での使用に人気の色合いです。

 

③ベース:グリーン×文字色:イエロー
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実際のイメージ
☆おすすめポイント
・色系統が似ている2色で、まとまりのある印象をつくります。
・ポップでかわいらしい色合いになります。
・腕章全体(ベースも文字色)が目立ちます。

 

④ベース:ワイン×文字色:銀色
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☆おすすめポイント
・落ち着いた色合いの2色が、大人っぽい色合いつくります。
・スーツなどオフィシャルなシーンで、少し遊び心のあるデザインを表現できます。さりげない個性をアピールしたい方にぴったりです。
・大人の方に特におすすめです。

 

実際の腕章作成例

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書体も重要! 利用シーン別おすすめ書体例

①「楷書」
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・文字が見やすく、どんなご利用シーンにも対応します。
・一番人気の書体です。

 

② 「行書」
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・筆で書いたような格好の良い仕上がりになります。
・特に「応援団」「団長」でご注文が多いです。

 

<strong③ 「丸ゴシック」
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・文字が丸いので、柔らかい印象になります。
・明るいカラーと組み合わせることが多い書体です。

 

④ 「KEIO」
※下段
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・英字をはっきり見せたい場合におすすめの書体です。
・全体がまとまりつつ、おしゃれな印象になります
※英字にのみ対応しています。

 

⑤ 「ブラッシュスクリプト」
※上段
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・筆記体で格好良く仕上げたい方におすすめです。
・特にイベント、趣味の活動でご使用の方に人気です。
※英字のみに対応しています。

 

刺繍腕章のデザインは、生地、ベースカラー、糸色、書体で決まる!

刺繍腕章は「生地」「ベースカラー」「糸色」「書体」この4つのコンビネーションでデザインが決まります。ただ文字を書いているように見えるかもしれませんが、実はさまざまな計算の上に成り立っている職人技なのです。明確なデザインが決まっていない場合は、マエストラのデザイナーや熟練の職人がアドバイスいたします。効果的で満足がいく腕章を作成するために4つの組み合わせのことをしっかりと検討してください。